かぎやで風

 今日の誇らしゃや 何にぎやな譬る
  キユヌ フクラシャヤ ナウニジャナタティル

 蕾で居る花の 露行逢たごと
  ツィブディウル ハナヌ ツィユ チャタぐとぅ

 今日の喜びは何にたとえようか
 蕾んでいる花が、朝露と出会った時のようだ

結婚式やお正月、舞台などの幕あけなど、おめでたい席において、最初に歌われる代表的な楽曲として知られている。
琉球王国の国王の御前で演奏されたことから、御前風(ぐじんふう)とも言われ、
この、かぎやで風と合わせて、恩納節(うんなぶし)、長伊平屋節(ながいひゃぶし)、中城はんた前(なかぐしくはんためー)、特牛節(くてぃぶし)と合わせて御前風五節と呼ばれているほか、
長寿、子孫繁栄、五穀豊穣を願う琉球舞踊の老人踊りとしても踊られる。

つぼんでいる花が朝露を受けて、今まさに花開こうとしている様子。
そんな様子をを思い浮かべると、とても心が洗われて、気持ちが晴れ晴れとする。

人々が集い最初に歌われるかぎやで風。
それは言霊となり、その場を浄化し、さわやかな空気となり、
そこに集う人の心を包みこむ。